検索が変わる? グーグルがSNSにとってかわられる時代は来るのか
2022.08.31
タレントでありモデルGENKINGさんが、招待制イベント「B Dash Camp 2016 Spring in Fukuoka」において、「Googleでの検索はSEO対策されているから見ない(リアルじゃない)」という発言をした。
検索が変わると言われ続けて、実際に人々の検索行動は様変わりしてるのだが、いよいよその認識が共通となってくように思える。
https://www.huffingtonpost.jp/techcrunch-japan/genking-instagram_b_9379904.html
現実として、中学生が数学の勉強をパソコンを使ってやるとき、そのままTIKTOKかyoutubeから検索をかける。キーワードは例えば、
youtube で検索をかけるとコチラ
極めて教えるのがうまい中学数学の専門家の授業内容が表示される。
すぐに目的にたどり着き、そのまま勉強に入れる。
これをグーグルでやってみるとコチラ
まず出てくるのは、家庭教師や塾のページ。昨今になって、youtube等の動画などもでてくるようになっているが基本は、GENKING氏の言う通り、SEO対策をしている会社のものばかりが上位表示される。
これを、InstagramやTwitterで検索をかけるとさらに違った結果になってくる。
これらを今の若い世代は、本能的にSNSを選び検索をかけ、目的のページを表示させている。
#渋谷 #ランチ
例えばこんなキーワードであれば、グーグルなら、食べログやぐるなびなどのサイトで、お薦めの渋谷のランチが表示される。コチラ
これをInstagramで行えば、そのまま渋谷で食べられる、料理の写真が続々と出てくる。もう直球で、欲求に届くのだ。
つまり、グーグルは「遅い」のである。
検索するのには、それぞれの人に知りたい情報がある。しかし、表示されるのは、世界で最優秀な検索エンジンの条件を満たした、SEOに膨大なお金をかけた企業たちのページばかり。
情報を秒で認知させるのがマーケティングの一つの醍醐味だとしたら、もはやSEO対策に注力するのは果たして得策なのかとはとても言えないのである。
そういうのには、もう一つ理由がある。
今、企業等で決裁権を握るのは、いわゆるグーグル検索世代である。「ググる」という言葉を自らの存在とともに創り出したような層であり、検索と言えばグーグルという層が大メジャーである。
しかし、この層は5年で大きく変わる。世代も変わるし、検索世代もいつまでも「遅い」グーグルを使い続けるほど間抜けでもないからだ。
その時、SNS検索により表示される材料をもってない企業は、おそらく業績を落とすことになるだろう。
40ゼタバイトというのが、現在の情報の総量らしい。聞いた話なのでソースを明示できないが、1ゼタバイトというのは、地球上の海岸の砂をすべて集めた数くらいらしい。つまり、今インターネットで検索されうる情報は、地球40個分の砂の数と同数なのだ。
これを検索システムで管理し、検索者に有益な情報をもたらすのは、もはや不可能なのかもしれない。
検索が変わる、グーグルがSNSにとってかわられる、というのはおそらく事実であり、すでに一部では完全にそうなってしまっている。
すごく極論になるが、企業で、存続戦略、マーケティング戦略を練る上で、SNSを導入するかしないかの議論は最早陳腐。やるやらないの選択ではないのが現実なのだ。
この記事を書いた人
(NCL)高橋健
株式会社コミュニケーションズ・イン 代表取締役。雑誌編集、書籍編集から社内報編集者に転身し18年社内報を作り続ける。「読まれない社内報はゴミを刷ってるのと同じ!」という過激なポリシーのもの、徹底した読者目線重視の社内報制作を提案・実践し、一部の企業社内報担当からは面白がられ、一部の企業社内報担当からは煙たがられる。社内コミュニケーション改善にも乗り出し、研修、SNS戦略提案と運用にも乗り出している。「役に立とうとしている会社と人の役に立ちたい!」がモットー。